第128回 『嗚呼』

先日から教行信証を読み始めている。親鸞聖人の主著であり、道元禅師の正法眼蔵に並ぶ、最も難解とされている仏教書である。2年程前から挑戦したいと思ってはいたが、いかんせん関連書籍の数が膨大過ぎる。何を読むべきか検討もつかん。こういう時は無理に選ばない。待つ。本が近づくのを待つ。求道心を持って日々生きていれば本の方から近づいてくるのである。そんなこんなで自分に合った本に出逢うのに2年近くかかってしまった。

東本願寺出版の『解読 教行信証』。

素晴らしい本である。現代語訳が実に美しく、解説もわかり易く、編者の無駄な説明がなく、読んでいて気持ちが良くなる。難解な教行信証が理解できる錯覚に陥る程分かり易い。もっとも、私のような凡夫がそう易々と理解出来るわけがないのだが、とにかく名著との出会いに私の心は慶喜した。毎日毎日時間の許す限り拝読し、死ぬまでに一歩でも親鸞聖人のお心に近づきたい所存である。

先日の事。とある犬の飼い主さんから電話を頂いたのだが、なんと10年前にお試しワンポイントレッスンで一度だけ見させて頂いた方だったのである。ビックリやら嬉しいやらである。失礼ながら私の記憶からサッパリ抜け落ちており、お話しを伺っていても全く思い出せないのだが、その方は私の事をハッキリと覚えていてくれていたようで、「よく僕の事を覚えていてくれましたねぇ。」と言うと「そりゃもう、衝撃的でしたから。」との事。噛むと吠えるで悩んでいたところ、一回のしつけ指導で大人しくなり、「その後も穏やかな日々を過ごしていました。」と話されているのを聞いてとても嬉しかった。(そこまで聞いていても全く思い出せない事にちょっぴり罪悪感・・・。)

で、今はその犬は亡くなったのだが今飼われている犬が噛む・吠える・引っ張るで大変との事。来客にはアキレス腱を狙って噛みにいくぐらいなのでタチが悪い。アキレス腱と首を狙う犬は重症である。かなり根が深い。

10年越しに再び関わらせて頂く御縁に不思議な気持ちと感謝の気持ちで満たされた。驕らず、誠意を持って向き合いたい。

ちなみに、その方のお住まいのマンションに到着して、お顔を拝見した瞬間に思い出した次第である・・・。

嗚呼、我は凡夫なり・・・。

 

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