第33回 「概念・一石」

『エサ』は『ごはん』または『フード』、『寝床』は『ベッド』、『ジャーキー』は『おやつ』または『ごほうび』という概念・言葉があるのに『犬小屋』や『サークル』には『犬のおうち』または『犬の休息所』という概念がない事に警鐘を鳴らしたいと常に考えています。

なぜ『犬小屋』や『サークル』には『犬のおうち』という概念がないのか?私が思うにそれは『犬小屋に閉じ込めるのはかわいそう』とか『サークルに入れっぱなしはかわいそう』という思いからきてるのでしょう。愚の骨頂です。そんな誤った考えは取っ払いましょう。その考えや感覚が無駄吠えや分離不安や噛み癖につながる事を理解しましょう。

犬小屋やサークル内で大人しく出来ない犬はほぼ例外なく様々なトラブルを抱えてしまいます。忍耐する心が育たないからです。授業中ジッと出来ない人間の子供と一緒です。

本当の自由・本当の幸福は忍耐なくしてありえません。何の束縛もなくやりたい放題する事が本当の自由・本当の幸福ではありません。それは人間も同じですね。

連日、人間性の崩壊を思わせるようなニュースが後を絶ちませんが、犬の問題行動に通ずるものがあるなと感じています。忍耐する事を教える事と、虐待のボーダーラインがあいまいになっているこのイカレタ世界に一石を投じていくのも訓練士の使命だと思うのですが、いかがでしょう?

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