第38回 「義務研修会の意義」

先月末、公認訓練士の義務研修会へ行ってまいりました。年一回、毎年催される研修会で出席が義務付けられています。毎年毎年くだらない内容ですが、今年もくだらなかったです。どこかのアメリカ人が考案した新しいドッグスポーツが欧米で人気上昇中で、それを日本に取り入れていくだとかで、時折動画を交えながら講師が約三時間しゃべり続けるというものでした。しょうもない。訓練士の、訓練士による、訓練士のための研修会。

話は変わりますが、先日、はずれてしまった首輪をつけてほしいという依頼がありました。柴犬、雄、6才。奥さんは腕をひどく嚙まれ、二日前からショックで寝込んでいるとの事。私以前に二軒の訓練所(約三名の訓練士)が関わっていたみたいですが、経過が思わしくなく、首の周りを触ろうとしただけで神経質になり、訓練士自身も触れなくなってしまったようです。約10分で首輪を付け終わり、ご主人さんは勿論奥さんも家から出てこられてたいそう喜ばれておりました。

私は常日頃から、噛み癖やトイレのしつけ、分離不安といった初歩的でかつ深刻な問題について訓練士が意見を交換し合い、議論をする場が必要なんじゃないかと考えています。

訓練士の、訓練士による、一般愛犬家のための義務研修会。これ程有意義な研修会はないでしょう。年配の訓練士の方に提案した事はありますが一笑に付されました。

悲しいかな、これが現実です。

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