第49回 『曇りガラス』

先日、チュクチ族と犬との共存生活を紹介しているテレビ番組を拝見しました。私は原住民族の方達の動物の扱いにとても興味があります。我々文明生活者より動物の扱いがはるかに上手く、動物の事を理解されており、学ばなければならない要素がたくさんあるからです。しつけの本なんて足元にも及ばないぐらい優れた教材だと思います。

小学校に上がるか上がらないかぐらいの小さな男の子が大型犬同士のケンカを一瞬で止めさせるシーンに度肝を抜かれました。しつけの真髄がそのワンシーンに集約されていました。技術にこだわる人達からは「野蛮だ」とか「虐待だ」といった声が上がりそうですが、もう少し冷静になって、そして近視眼的な考え方を改めてほしいなと思いますね。

やり方だけを見て虐待と捉えるのは間違ってると思います。虐待かどうかはその後の犬の態度・表情・エネルギーから判断するべきです。これは現在の学校の教育や家庭のしつけにもあてはまることだと思います。

文明の利器や間違った食生活に囲まれ、真理から遠ざかり、本質的なものを見失っている我々文明生活者は原住民族の方達から学ばなければならない要素がたくさんあると思うんです。

我々は曇ったガラスを通して世界を見ている。

犬はその事に気付かせてくれる動物だと思います。

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