第60回 『士』

先日、しつけの指導で加古川市まで行ってまいりました。通常であればそんな遠方まで行く事はないのですが、いただいたメールの文面から熱意が伝わってきましたので足を運び、誠意を持って指導させていただきました。飼い主さんの耳に痛い言葉をいっぱい言って申し訳ない気持ちもありますが、問題行動改善の為には言うべき事は言わねばならないという思いがあります。なんとか突破口を開いて明るいドッグライフを送ってほしいと切に願っております。

私は飼い主さんに調子の良い事は言いません。むしろ飼い主さんがしんどくなるような事を言う方が多いと思います。それは問題行動の原因の多くは飼い主にあるからです。接し方、考え方、クセ。それらが積り積もって問題行動として表面化するのです。犬がどう変わるかではなく、人間がどう変わるかなんです。

しかし人間を指導する事はとてつもなく難しい。人に指導する器である為には己を律する生活をするしかありません。日常生活から己を律し、精神を鍛練するしかない。訓練士の『士』とは『人徳を有する者』という意味だと解釈しております。

かつてある人が私に言いました。「訓練士はビジネスや。」と。その言葉に納得は出来ませんでしたが20代の私には明確な信念も答えもなかったので悶々とした思いを持ちながら犬と向き合ってました。しかし今の私には揺るぎない信念があります。

『訓練士とは教育者である。』と。

美衣美食を求めて犬や飼い主と向き合う者は『犬屋』だと思う。

私は、

『訓練士』でありたい。

一生、

求道の人生を送りたい。

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