第59回 『意義を示してくれたのは』

ここ最近、保護犬のしつけの相談や問題行動改善の問い合わせが増えてます。

『良い傾向やなぁ。』って思う。

ペットショップやブリーダーから買う事に全面的に否定する気はありませんが、保健所で死を待つ命や施設で新しい飼い主を待つ命を家族として迎える方が尊い行為だと思う。

私は訓練士生活二年目(20才)の頃に大きな挫折を味わい自信を失っていた時に『動物たちへのレクイエム』という写真展が大阪で開催されているのを知り、休日を利用して足を運びました。『行かねばならない!』と感じたからです。そこに展示されている写真は涙なしには見れませんでした。怯えた表情。悲しい表情。その中でも真っすぐにこちらを見すえる日本犬の表情が私の心を揺さぶりました。首輪がついたままのその犬の目が人間の愚かさを物語っている気がしました。

『俺は何に悩んでるんや・・・。』

『何甘えてんねん・・・。』

かわいそうな命達が私に道を示してくれました。

愚かな人間の犠牲となった命達が私に目標を与えてくれました。

保健所に収容されている犬や施設にいる犬の多くはストレスを抱えており、精神状態が不安定で扱いが難しい犬が多いのは確かですが、ストレスを抜いてやり信頼関係と主従関係を作れば素晴らしい犬に変わります。

お金で命を買う前に、保護されている命や収容されている命にも目を向けてみる。そういう人間が一人でも増えればちょっとは明るい、温かい世界になるんじゃないかなぁ。私が愛犬のマックスを一才半の時に引き取ったのも、その思いが根底にあったからだと思います。

人を六人も嚙んだ嚙んだマックスが今では誰でも触れる犬になりました。

野良猫に襲い掛かってたマックスが今では猫と一緒に寝ています。

犬は、変われるんです。

人も、変われるんです。

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