第105回 『初春の駄作』

春告げる

美声の唱和

愛しかり

イソヒヨドリの愛らしい鳴き声により、春の到来を知る。今年も無事に耳に心地良い早朝を迎える事が出来る事に嬉しい限りである。目を木々に転ずれば、桜の蕾が日に日に大きくなっていくのが見て取れる。満開の桜も良いが、この時期の桜も良い味を出している。希望に向かって着々と準備を進めている感じがして、観察しているとウキウキしてくる。ウキウキウォッチング(死語)である。

今月は執着心からくる問題行動に関するしつけ指導が多かった。エサ・ソファ・おもちゃ・毛布・・・。執着の対象は様々だがメカニズムは全て同じである。警察犬訓練所で預けて余計にひどくなって帰ってきて「もうこの子は治らない。」と烙印を押された犬もいるが、私の考え方とやり方は少々ネジが外れているのでそのような犬でも10分程で執着心が取れていく。目の前で穏やかになっていく愛犬を見てポカンとされ、喜ばれるが、最終的には飼い主の努力が必要であると必ず釘をさす。犬の行動は、飼い主の行動の癖、考え方の癖の積み重ねで出来上がったものなのだ。

辛抱は宝である。

忍耐は幸福の源泉である。

テクニックばかりの情報に捉われず、自己研鑽に励んでいただきたい。ドッグトレーニングというまやかしの言葉で真実から遠ざからないでいただきたい。

ウキウキウォッチング世代の小言である。

 

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