第63回 『エサのやり方』

私は犬の訓練やしつけの指導、問題行動改善の他にエサのやり方についてもアドバイスをする事があります。

エサをあげても犬が食べなければしばらく置いておく飼い主さんが実に多い。もしくは食べさせなくては大変だと言って缶詰を混ぜたり、ふりかけをかけたり、お肉をトッピングしたり・・・。絶対やめましょう。そのような行為は愚の骨頂。

ではどうするか。

すぐ下げればいいんです。

食べさせなくていい。

エサを上げて三分様子を見て食べるそぶりがなければ下げればいい。そしてその日は水だけ与える。犬の目やエネルギーに力がなければ慎重に観察しなくてはなりませんが、たいていは運動が足りていないか何らかのストレスを感じているサインです。なので真っ先に考える事は散歩が足りているかどうか。たいてい足りていないので回数か時間を増やす。次の日も同じ。その次の日も同じ。その次の日も・・・。内臓等に疾患がなければ一週間もすれば食べるようになります。

犬という動物は雑食性です。肉食寄りの雑食性です。肉食動物は目の前の食べ物をがっつくように食べます。草食動物のように四六時中草を食むという食べ方ではありません。

食欲がないという事は内臓や細胞が『食べるな』というサインを出しているんです。食べない事で自己を修復しようとしているんです。自己のバランスを整えようとしているんです。人間の浅はかな知恵や、愚かな感覚で無理やり食べさせてはいけません。調子が悪い時はしばらく断食。これが正しい対処法。天の知恵。

どの缶詰にしようとか、今日はどのふりかけにしようとか、前回は鶏肉だったから今回は牛肉にしようとか考えている時間は実に勿体ない。

とっとと散歩に行きましょう。

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